マツオの音にあふれる日々

音楽にあふれる日々を記します

畠山美由紀/LIVE AT GLORIA CHAPEL-The Great American Songbook-

LIVE AT GLORIA CHAPEL-The Great American Songbook-

LIVE AT GLORIA CHAPEL-The Great American Songbook-


畠山さんが大切にしているアメリカの曲をカバーしたライブアルバム。


prologueの弦楽から始まり、いきなり胸をキュっとつかまれます。
そして、so far away〜とソロで入りますから、畠山ワールドに完全に引き込まれてしまいます。
今までは、このカバーアルバム、全曲洋楽ということで、当然英語の歌詞しか出てこないんですが、意味もわからずなんとなく聴いていました。
それでも、十分だったんです。
素晴らしい曲と歌声に満ちていて。


でも、今回歌詞の内容を把握してみようということで、ザッと検索したりしました。
わかったもの、わからなかったものもあります。
そして、曲調からは想像できなかった背景を知ることで、このアルバムの聴き方に重みが増したようです。

2曲目「so far away」は、囁きかけるように歌うので、甘い恋の歌かと思っていましたが、違いました。


  So far away, doesn't anybody stay in one place anymore?
  It would be so fine to see your face at my door   
  Doesn't help to know you're just time away

  遠い彼方、一つの場所に留まる人なんて誰もいないのかしら?
  ドアを開け、そこに貴方の顔があったらどんなに素敵でしょうね
  だから、誰にも教えて欲しくないの、貴方が遠く離れて過ごしていることなんて


ちょっとこの曲、共鳴するところがあります。
深刻じゃないけど、そんなこともあればいいっていうくらいですが。
言葉の響きとかがきれいなので、結婚式にも使えそうな曲だなと思っていましたが、これ別れの曲でしたね。


8曲目「Tennessee Waltz」は有名な曲ですね。
でも、歌詞の内容は知らなかったんです。
調べてみると、彼女とダンスパーティにいったら、そこに彼女の初恋(?)の人がいてその人にとられてしまったというお話の歌なんだそうです。
意外でしたね。
もっと明るい内容の歌詞かと思っていましたから。
それにしても、このワルツの歌い方素晴らしくありませんか。
youtubeでもこの歌を歌っている有名人が何人かいたんですが、私は畠山さんが一番しっとりと情をこめて歌ってらっしゃるんじゃないかと思いました。
美空ひばりより美しかった。


10曲目「Still Crazy After All These Years」
しっとりした曲の感じと演奏が好きでした。
これもどんな内容かというと、


  昔の恋人に会い、お互いいい話ができたあと、思い出のバーに誘おうとおもったのに、
  消え去ってしまった。
  ずっと君のことを思っていた 狂おしいほどにあれからもずっと
  ぼくはきっと悩まない
  なぜって、すべては色褪せてゆくものなのだから


っていう切ない系の歌詞でした。
原曲は男性が歌っているんですが、畠山さんが歌っても全然変じゃない。
それより、畠山さんの歌い方の方が好きって思いました。
それは、このアルバム全体で言えるんですが、原曲者の歌い方よりも畠山さんの艶っぽさのある、そして愛情あふれる歌い方の方がすごく原曲を生かしていると思います。


12曲目「The First Time Ever I Saw Your Face」
この曲を最初に知ったのは、FAYRAYのカバーアルバムが先です。
そのカバーアルバムの中でも一番大好きだった曲を、畠山さんも好きだったとは、とてもうれしくなりました。
そして畠山Verで聴けるのも!!
やっぱり素晴らしい。
そして優しさにあふれている。
この歌詞も愛についてのすばらしい大人な歌詞でした。
要約はできないので、みなさんぜひ自分で検索してみてください。
そして、この曲を改めてきいてください。
畠山さんがこの曲も含め、すべての収録曲を心から愛しているんだってことが伝わってきます。
やっぱりこの曲が1番好きです。


15曲目「Yesterday Once More」と
16曲目「Amazing Grace」は多くの方が知っている曲です。
このライブでもアンコールとして収録されています。
とにかく美しいの一言ですね。
発音も素敵ですが、まるで畠山さんの曲だったんじゃないかってくらいに自然にきけるんですね、カバーなのに、有名な曲なのに。
けして、マネをしているわけではないんです。
でも、完璧といってよいでしょう。
それくらいレベルの高いカバーをやって遂げています彼女は。
Amazing Grace」は神々しく聴こえてくるほどです。


ただのカバーアルバムじゃなくて、オリジナルといってもいいくらいの完成度の高さ。
彼女の歌唱力の高さがうかがえるアルバムとなっています。
畠山さんファンならば、一度は耳にしておきたいアルバムです。